2018年上場(IPO)銘柄を徹底分析。上場直後と現在の時価総額は結局どうなったのか?(1~3月編)

2018年のIPO。早くも年の半分が近づいてきました。IPOは初値で一喜一憂して終わりではありません。その後の成長性や株価のトレンドも確認しておきたいところです。

今回2018年3月までに上場したIPO銘柄を取り上げ、その特長と分析結果から分かる今年のトレンドについて、評価していきます。

6月以降大型上場を控えています。今年のIPOのトレンドをつかんでおきましょう。

Junichi税理士
メルカリ、MTGといった時価総額1,000億円超のユニコーン企業も登場します。詳しくは下記リンクを参照してください。

POINT

・上場後も株価が伸びる企業が大多数。

・中でもIT(特にIoTやAI)・バイオなど成長を期待させる業種は軒並みあがる。

・逆に建設・不動産など伝統的な業種は伸び悩む。

・上場時のPERが高い企業は買い。逆にPERが低い企業で市場調達本数が多い銘柄は避けるべき。

(直近一年間の市場全体の月次PER)
  一部市場:23~28倍
  マザーズ:51~67倍


個別銘柄分析記事

メルカリ(4385)

MTG(7806)


サマリー

1月から3月までに上場した企業の概要をまとめてみました。


赤色:上場後の株価が上昇した銘柄、青色:上場後の株価が下落した銘柄、灰色:公募なし

ここでベンチマークとなる市場1部及びマザーズの過去1年間の月次PER推移を確認しましょう。

おどろきの結果になるかと思います。

日本取引所グループ(JPX)

 

ピッコロ
こんなに今って市場全体のPER高いの・・・
Junichi税理士
まさかPER15倍がベンチマークだなんて思ってませんか?

なんと騰落率がマイナスの4社のうち、3社は直近のPER15倍以下の会社です(笑)

必要以上にPERが低い銘柄は「割安」なのではなく、人気のない不人気銘柄になっている可能性があります。残念ながら不人気銘柄は売買高が少なく、かなりの買い材料がないと上がっていきません。

それでは概観をつかんだところで、上昇した銘柄と下落した銘柄とで、もう少し細かく分析していきます。

上昇銘柄

上昇銘柄のサマリーを確認しましょう。

注:上場PERは、直近の会社予想PER/直近の時価総額×上場時の時価総額で簡易的に試算

人気

まず共通する点として、業種です。IoTやAIなど既存の市場から少し離れたサービスや事業を展開している会社は高く評価される傾向にあります。加えて市場調達本数が少ないほど、人気銘柄を求めて投資家が殺到し価格が上昇し易くなります。

裏付け

また売上高成長率や売上高営業利益率が高い会社が上昇する傾向にあります。成長性が評価されやすい会社ほど、市場平均のPERを超えて、さらに上昇していくことになるためです。マザーズ市場のPERの平均は50倍を超えていますから、中にはPERが100倍を超えるような会社が出てきてもおかしくはないのです。

上場前の評価

上場時のPERが比較的高い会社があります。マザーズの現在のPERは平均して50倍超で、上場時のPERはだいたい高くても50倍程度に設定されます。そうすると成長性の高い新規上場企業のPERが既存企業のPERより低い状態になります。この格差は徐々に是正され、新規上場企業の中でも成長性の高い企業は、更にPER50倍を突き抜けていく結果になっています。

上場時のPERが高いほど会社の自信の現れですので、投資家からみても好印象な会社が多いです。投資家の期待値が高い企業ほど株価が高騰するのが現在のトレンドです。

マザーズのPERが現在50倍以上だ!というのは、見落としやすい隠れた真実だと思います。PERの高い銘柄ほど買いです。

下降銘柄

次に下降銘柄のサマリーを確認しましょう。

注:上場PERは、直近の会社予想PER/直近の時価総額×上場時の時価総額で簡易的に試算

人気

業種としては、建設・土木・印刷など伝統的な業種が該当します。既に飽和市場であるため、投資家の期待感が乏しく、取引高が増えないことが大きな要因として考えられます。

裏付け

売上高成長率・売上高営業利益率ともに爆発力がないことが共通します。これは人気と表裏の関係で飽和市場では、大きな成長性が見込めないことの証左となっています。

上場時の評価

上場時の評価となるPERはそれほど高くありません。上記で示したような突っ込みは既に織り込んでいるということでしょう。ただし昨今のトレンドから、投資家の期待値は、実績以上に価格に反映されてしまいます。

すなわち人気銘柄はより高騰し、不人気銘柄はより下落したところで落ち着きます。

したがって投資家の期待値がより反映されやすいIPO市場においては、上場時のPERが低い弱気な銘柄は本当に割安なのか慎重に判断すべきです。PERが低く、市場調達本数が多い銘柄は手を出さない方が無難でしょう。

今後の予想

以上の仮説から今後のIPOで上場後も特に順調に上がりそうな銘柄を予想します。

対象は執筆時点(2018/6/8)で判明分です。

Junichi税理士
外れたらごめんなさい。

S/D:各社目論見書

ピッコロ
どれを買えばいいんだ??
Junichi税理士
B以上はIPOの抽選申し込みをおすすめしますよ。

ABOUTこの記事をかいた人

東京都で働く公認会計士・税理士です。祖父・父親・叔父・弟も公認会計士や税理士の不思議な家系です。移転価格・組織再編・タックスヘイブンに強みがあります。ついついブログの投稿とダイエットは3日坊主です(笑)