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個人事業主必見!領収書などの整理方法を税理士がまとめます。
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請求書や領収書、レシートの保存期間はいつまで必要?
備品購入や光熱費の支払いなど、事業行って行く中で必ず発生する、領収書や請求書。これらは、お金の流れを証明できる重要な書類であり、経費として計上するために欠かせないものです。
確定申告の際は、領収書や請求書を一緒に提出する必要はありませんが、確定申告が終わったからと言って、独自の判断で捨ててしまうのは危険です。
領収書や請求書にも、“保存期間”が定められています。
保存期間を超えたものを処分するのは問題ありませんが、保存期間内に破棄してしまうと、税務調査に入ったとき、申告内容に信憑性がないと言われかねません。
領収書や請求書の保存期間は、白色申告と青色申告でそれぞれ少し異なります。
白色申告…5年
青色申告…7年
※消費税を課されている場合、白色青色問わず7年の保存期間となります。
なお青色申告の場合は例外もあり、欠損金がある場合は9年もしくは10年へ保存期間が延長されています。
平成23年12月税制改正により青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されました。
また、平成27年度及び平成28年度税制改正により、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。
[speech_bubble type=”think” subtype=”L1″ icon=”image_share2.png” name=”ピッコロ”] うわーめんどくさいけどちゃんと保管しないといけないのね [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”image_share.png” name=”Junichi税理士”] 次から具体的な保管・管理方法をレベル別に説明します。[/speech_bubble]
便利な現物の保管・管理方法
領収書は、案外すぐにたまりやすいもの…。1年分の領収書ともなれば、一度にまとめて管理するのはとても大変です。
ためっぱなしでも、領収書さえきちんと残っていればもちろん問題はないのですが、後から探す時に手間と時間がかかります。かと言って、領主書を自分自身で後から見返すことはほぼなく、見るとしても税務調査に入った時に税務署の担当者が確認するだけなので、そこまで綺麗に整理する必要はありません。
ジャンル別まできちんと整理するとかなり時間と手間がかかってしまうので、ざっくり仕分けしておく程度でもOKです。月別にまとめておくと、帳簿を付けるときも把握しやすく楽になるメリットもあります。確定申告の時期にまとめて分けるよりは、月に1度分けておくと、後から探しやすいので便利です。
具体的な領収書の便利な保管方法としては、以下のようなものがあります。順を追って見ていきましょう。
・ファイリングする
・ノートに貼る
・封筒にまとめておく
・クレジットカード決済をする
ファイリングする
領収書専用のファイルを用意して、月ごとにまとめておく方法です。他の書類とは全く別に分けておくことができるので、領収書を探すときに手間がかかりません。ファイリングの仕方も人それぞれですが、領収書自体に穴あけパンチで穴をあけて、そのまま保存する方法もあれば、一度紙に張り付けてからファイルに保存する場合もあります。
見やすくて場所をとらないので、保存方法に迷った方には一番無難なやり方です。
ノートに貼る
ノートに領収書を貼っていく、というシンプルな保存方法です。大学ノートなどに、領収書をドンドン貼っていきます。メリットは整理が楽という点ですが、あまりにも領収書が多いと、ノートに厚みが出てしまい貼りきれないのであまりおすすめできません。また、月別に貼っていても、後から領収書が出てきた…ということも考えられますよね。その時、貼るスペースが残っていないと、結局月別で管理できなくなるのでまとまりがなくなってしまいます。
領収書が少ない人におすすめです。
封筒にまとめておく
領収書を封筒に入れて仕分けしておくだけなので、管理がとても楽です。一見雑な保存方法にも思えますが、領収書を確認するのは税務署なので、そこまできっちり分ける必要はありません。月別ごとに封筒で分けておくだけでも、きちんと整理されていると言えますから大丈夫。
領収書の枚数が多い方は、1枚1枚整理するのが大変なので、封筒保管をおすすめします。
クレジットカード決済をする
領収書の管理自体が面倒!そんな方には、ぜひクレジットカード決済をおすすめします。クレジットカードを利用すれば、商品購入ごとに仕分けせずとも、クレジットカードの明細書をコピーすれば良いので手間がかかりません。明細書はとても見やすいので管理も楽というメリットがあります。
ただし、1点注意なのが、事業用のクレジットカードをきちんと用意し、プライベートなカードとはきちんと分ける必要があるという点です。プライベートでも使用しているクレジットカードを利用する場合、帳簿上は「事業主借」になるのですが、この「事業主借」が頻繁にあると税務署から突っ込まれる可能性が高くなります。
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”image_share.png” name=”Junichi税理士”] 経費の中にもほんとは事業主借勘定で経費計上認められないものがあるんじゃないかと疑われるわけです。[/speech_bubble]
クレジットカードを頻繁に利用するのであれば、事業用のカードを用意しておきましょう。
(参考記事)
電子帳簿保存の利用
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”image_share.png” name=”Junichi税理士”] ここからは上級者向けです。ただし一度設定してしまえばすさまじく便利ですので、是非トライしてください。弊所でも無料で導入サポートをしています。[/speech_bubble]
世の中がペーパーレス化、電子データの普及などにより、領収書の保存方法も、電子保存が認められました。電子データでの保存は、利便性や業務の効率化、コストの削減に役立ちます。
税法上も整備が進み、平成27年、平成28年の税制改正以降、領収書のスキャナ保存についてさらに見直しされ、現在がスマートフォンで撮影した証憑も確証として利用可能となりました。
電子保存をすることで、領収書の保存が不要になる、会計ソフトへデータを取り込みやすくなるなどのメリットがあります。
一度取り込んでしまえば会計ソフトが自動で管理してくれるので、確定申告書作成の手間も省くこと可能です。
〈電子帳帳簿を利用する手順〉
電子帳簿を利用する場合は、事前に税務署へ申請書を提出する必要があります。申請書の承認を受けられないと、電子帳簿を利用することができませんので注意が必要です。
申請書にも提出期限があり、電子帳簿を利用する3ヵ月前までに申請をしなければなりません。
また、電子帳簿には「タイムスタンプ」という、時刻認証が必要になります。タイムスタンプを付与することで、領収書の改ざんや難しくなり、データに信ぴょう性を保つことができるのです。このタイムスタンプですが、導入に多額な費用がかかります。費用は会社によって異なりますが、安くても年額10万円程度必要です。
さらに、電子データにも要件がいくつかあり、階制度や解像度などに決まりがあります。詳細を確認したい場合は、国税庁のHPをご覧ください。スマホ撮影も可能ですが、要件をすべて満たしている必要があるため、その点に注意する必要しなければなりません。
これらをまとめると、以下3点が電子帳簿のデメリットとしてあげられます。
・期限内に申請書の提出
・タイムスタンプの費用がかかる
・電子データ要件をクリアしなければならない
電子帳簿はとても便利ですが、その分費用がかかってしまうため、そこが一番のネックと言えるでしょう。電子帳簿があまり普及していないのも、こういった要件を満たすことが難しいことも関係しています。
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”image_share.png” name=”Junichi税理士”] 完全電子化は面倒でお金かかるから嫌だけど、出来るだけ証憑は電子データで見たい。さらに言うと仕訳とも連動させたいなと思いませんか?[/speech_bubble]
こうした場合に現状では証憑は紙でも保存しつつ、経費精算アプリなどを使って、会計帳簿や支払いまでのフローは自動化させてしまうのが現実的な対応です。
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”image_share.png” name=”Junichi税理士”] 次の章で詳しく解説します。[/speech_bubble]
会計帳簿への連携
クラウド会計を使用すると、確定申告の手間を削減できるのでとても便利ですよね。拡張機能として経費精算を利用すると、経費にかかる仕訳も自動で行ってくれます。今まで多大な時間を費やした領収書整理や記帳から解放され、時間を大幅に削減することが可能になります。
代表的なものでは、MFクラウド、ジョブカンといったものがあり、それぞれの経費精算方法について利用を検討する際のポイントを簡単にまとめました。
〈MFクラウド経費精算〉
MFクラウドの領収書登録方法は全部で6つあります。
・領収書から登録
・口座やクレジットカードから登録
・経路から登録(交通費)
・走行距離から登録(ガソリン代)
・領収書一括読み取り(有料)
・csvファイルでの登録
基本的に使用するのは、「領収書から登録」になります。自動読み取り機能を利用すると、撮影するだけで金額や日付なども自動で登録してくれるのでとても便利です。PCからは利用できず、スマートフォンアプリだけになります。また、アプリ自体は無料ですが、自動読み取り機能を利用するには「オペレーター登録」が必須となるため、費用がかかります。
クレジットカードや口座を連携しておくと、情報が同期されるため、仕分けの必要がなくなります。前の項目でもご説明しましたが、事業用のクレジットカードを用意して、経費購入に利用すると手間が省けるのでとても便利です。
必要な項目(日付・金額等)を埋めていくだけで、あとはすべて会計ソフトが自動で仕分けを行ってくれます。自分自身で経費精算がしやすく、簡単に把握できるメリットがあるため、MFクラウドはフリーランスの個人事業主におすすめです。
〈ジョブカン経費精算〉
ジョブカン経費精算の機能は、交通費の計算がしやすいメリットがあります。
機能は以下の通りです。
・乗り換え案内連携(交通費)
・ICカードから読み取り(交通費)
・FBデータ自動作成
・承認経路作成
ICカードからの読み取り機能を利用することで、suikaなどのカードから簡単に登録を行うことができます。カードから連携することで、交通費が明確になるため、ムダな経費の支払いを削減することが可能になります。MFクラウド同様、必要な項目(日付・金額等)を埋めていくだけで、あとはすべて会計ソフトが自動で仕分けを行ってくれますし、csvでの出力も可能なので、連携すればさらに手間を省くことができます。
申請・承認の機能が特徴的で、ジョブカン経費精算は、従業員のいる個人事業主向けのソフトと言えます。
最後に
こうした経費精算アプリなどを積極的に利用することで、仕訳や支払までのプロセスをワンストップで自動化すると非常に経理の手間が省けることが少しイメージできたのではないでしょうか。くわえて電子帳簿保存法を適用していれば、確証を保存しておく必要さえありません。
なお費用や設定にかかる手間の問題で電子帳簿保存までは行っていない会社は、確証の保存も合わせて行う必要があります。この場合も改めて現物を確認する機会はほぼないので(画像データが既に仕訳に紐づく)、段ボールなどに年度ごとに一括でまとめてしまっている会社もあります。
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